「葉とらずりんご」って何?特徴や栽培方法などについて解説!

皆さんは、「葉とらずりんご」と聞いてどんなりんごなんだろうと疑問に思ったことはないでしょうか?
りんごには様々な種類があり、それぞれ特徴や味・栽培方法などが大きく変わってきます。
今回は、青森でも盛んに栽培される「葉とらずりんご」について詳しく解説していきます。
葉とらずりんごとは?普通のりんごとの違いを解説!
葉とらずりんごは「葉を取らない」栽培方法から名前の由来がきており、その名の通り葉を取らずに栽培することが普通のりんごとの違いがあります。
太陽光と葉の相互作用で糖度が増し、自然な甘味とコクが特徴的です。
葉とらずりんごについての栽培方法や、特徴などをさらに詳しく下記にて解説していきます。
青森でも一般的なりんごと同様に、葉とらずりんごも多く栽培されています。
葉とらずりんごの特徴は?
葉とらずりんごの特徴は、その名の通り葉を取らずに栽培することが大きな特徴となります。
青森でも葉とらずりんごを栽培している農家は少なくありません。
また、味や食感、香りなどにも特徴があるので、下記にて詳しく解説します。
- ・葉とらずりんごの特徴①|味と食感の違い
- ・葉とらずりんごの特徴②|香りの違い
- ・葉とらずりんごの特徴③|見た目の特徴
葉とらずりんごの特徴①|味と食感の違い
葉とらずりんごの特徴として、糖度が他のりんごより向上しており、酸味とのバランスが取れているのが特徴です。
また、果肉が引き締まっており、シャキシャキ感や果汁の多さが魅力的です。
青森の寒暖差で育った果肉はとても引き締まっています!
葉とらずりんごの特徴②|香りの違い
葉とらずりんごの香りの特徴として、フルーティーな香りが濃いです。
普通のりんごとは違い、葉からの養分供給による芳醇な香りがするのが特徴です。
葉とらずりんごの特徴③|見た目の特徴
葉とらずりんごの見た目の特徴として、葉を取らないため、果実全体に十分な日光が当たらない部分が生じます。
その結果、鮮やかな赤色になりにくく、淡い赤色や斑点状の色づきになることがあります。
完全な赤一色ではなく、黄色や緑が残ることもあります。
葉とらずりんごの栽培方法は?
葉とらずりんごの栽培方法は、一般的なりんご栽培とは異なり、葉を残すことで果実の味わいや栄養価に良い影響がある反面、栽培管理には工夫が必要になります。
青森での栽培も大体の流れは下記の流れで栽培していきます。
下記5つの工程に分けて詳しく解説します。
- ・葉とらずりんごの栽培方法①|土壌づくりと苗の管理
- ・葉とらずりんごの栽培方法②|剪定
- ・葉とらずりんごの栽培方法③|葉の管理
- ・葉とらずりんごの栽培方法④|摘果(てっか)作業
- ・葉とらずりんごの栽培方法⑤|太陽光の活用と色づき
葉とらずりんごの栽培方法①|土壌づくりと苗の管理
葉とらずりんごの栽培方法の最初として、水はけの良い土壌を準備し、有機肥料を施して栄養豊富な土にします。
そして、葉を残すことで病害虫リスクが高まるため、病気に強い品種や丈夫な苗木を選びます。
葉とらずりんごの栽培方法②|剪定
葉とらずりんごの栽培方法2つ目は、剪定です。
剪定は、葉が果実全体に日光を均等に当てるよう枝を整理します。
また、冬期(1~2月)に枝を間引いて風通しを良くし、日光が効率よく当たるようにします。
青森の冬はもう少し前倒しで作業を行うこともあります。
注意点としては、葉が混みすぎると病害虫の発生リスクが高まるため、風通しを特に重視します。
葉とらずりんごの栽培方法③|葉の管理
葉とらずりんごの栽培方法3つ目は、葉の管理です。
一般的な栽培では、果実周辺の葉を摘むことで色づきを良くしますが、葉とらずりんごではこれを行いません。
葉からの光合成による糖度上昇を狙い、葉には抗酸化成分(ポリフェノール)の生成も促す役割があります。
葉とらずりんごの栽培方法④|摘果(てっか)作業
葉とらずりんごの栽培方法4つ目は、摘果作業です。
実が小さい段階で間引きを行い、1つの枝に1~2個の果実を残します。
の工程の目的としては、果実の大きさや品質向上に繋げるために行います。
葉とらずりんごの栽培方法⑤|太陽光の活用と色づき
葉とらずりんごの栽培方法5つ目は、太陽光の活用と色づきについてです。
日光管理のポイントとして、剪定や枝の誘引を工夫して、葉が果実になるべく影を作らないようにします。
葉を残すと果実が均一に赤く色づかないことがありますが、糖度と香りが向上するため見た目より味を重視します。
葉とらずりんごのメリットはある?
葉とらずりんごは一般的なりんごとは異なり、様々なメリットがあります。
葉とらずりんごのメリットを下記にて2つ解説します。
- ・葉とらずりんごのメリット①|糖度が高く甘みが強い
- ・葉とらずりんごのメリット②|栄養価が豊富
葉とらずりんごのメリット①|糖度が高く甘みが強い
葉とらずりんごは、葉を残すことでりんご内部の糖酸バランスが理想的な状態になります。
また、葉の光合成効果により、完熟するまでじっくりと時間をかけて育つため、甘みがより深まるメリットがあります。
葉とらずりんごのメリット②|栄養価が豊富
葉とらずりんごは一般的なりんごと比較して栄養価が豊富です。
葉を摘み取らないことで、りんごの果皮は太陽光を直接浴びる部分が少なくなり、りんご自体が自らを守るためにポリフェノール(抗酸化成分)を多く生成します。
また、葉とらず栽培では、りんごが自然な環境で育つため、果実内部でビタミンCの生成が促進される傾向があります。
葉とらずりんごのデメリットは?
葉とらずりんごはメリットも多くありますが、反対にデメリットもありますので下記にて2つ解説します。
- ・葉とらずりんごのデメリット①|色づきが悪い
- ・葉とらずりんごのデメリット②|病害虫のリスクが高い
葉とらずりんごのデメリット①|色づきが悪い
葉とらず栽培では、色づきが控えめで、一般的なりんごのような濃い赤色にはなりにくいです。
農産物の出荷基準でも色づきが評価の一部となるため、見た目が原因で市場評価が低くなるリスクがあります。
葉とらずりんごのデメリット②|病害虫のリスクが高い
葉とらずりんごは、葉を摘み取らずに育てる栽培方法のため、一般的なりんご栽培と比較して病害虫のリスクが高いというデメリットがあります。
葉を摘み取らないことで枝葉が茂り、果樹全体の風通しが悪化します。
そのため、高湿度環境になり、カビ類(うどんこ病)や菌による病気の温床となります。
まとめ
ここまで、葉とらずりんごの特徴について解説しました!
葉とらずりんごの栽培は、葉を摘み取らずに育てるのが特徴です。
また、栄養価と糖度も高く甘みが強いりんごです。
青森県でも多くのりんご農家で栽培されていて、愛されているりんごです。
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